前回、テクニカル分析で使用した「一目均衡表」は、日本生まれのテクニカル分析手法である事をご説明しました。
前回記事については以下のサイトを参考にしてください。
日本のFX業者が扱うツールには標準装備されている「一目均衡表」、実は世界標準クラスの自動売買対応プラットフォーム「MetaTrader 4」にも標準として装備されています。
今回は「MetaTrader 4」(以下、「MT4」)と「一目均衡表」を組み合わせた時の便利な情報と実際のトレード実例をご紹介します。
「MT4」で使用する「一目均衡表」について、FX業者が提供しているツールよりも拡張性に優れ、利便性が高い事をご説明しますよ。
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目次
「一目均衡表」の予想は、下記のツイートのとおりチャートの動向を色濃く反映する場合があり、広くトレーダーに利用されていますね。
今年のドル円のメインディーラーは一目均衡表を見て目先の天井を決めているのではないか。。。と思いたくなるくらい綺麗なチャート。。。 pic.twitter.com/CtWVy4l0LD
— Kabu Berry (yama) (@nagoya_kabuoff) September 6, 2016
「MT4」で「一目均衡表」を表示させるには、複数の手順があります。
どちらも同じ「一目均衡表」なのですが、日本語化した「MT4」でも片方は設定メニューが「英語表記」でもう一方は「日本語表記」になっています。
①「MT4」を立ち上げた後、「一目均衡表」を表示させたいチャートをクリック。
② 側面に表示されている「ナビゲーター」から「インディケーター」を選び、その中から「Ichimoku」をクリックする。
③ 「一目均衡表」の色や線種設定を行うウインドウが開きます、このウインドウの中は英語表記になっています。
④ 詳細設定を行った後、ウインドウの「OK」で、「一目均衡表」がチャートに表示されます。
①上部メニューバーから「挿入」→「インディケーター」→「トレンド」を選び、「Ichimoku kinko Hyo」を選択
②「一目均衡表」の色や線種設定を行うウインドウが開きます、このウインドウの中は日本語表記になっています。
どちらも機能的に相違はありませんが、やはりメニューは日本語表記となっている手順2の方が見やすいですよね。
「一目均衡表」を消去する手順はどちらも同じです。
①消したいチャートの上で右クリックし、メニューから「表示中のインディケーター」をクリック
②「表示中のインディケーター」のウインドウが開き、現在チャートで使用しているインディケーターの一覧が表示される。
③「Ichimoku」を選択し、「削除」ボタンをクリックする。
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「MT4」で表示される「一目均衡表」は、表示に若干のズレがある事でも有名です。
ツイートにも見られるように初心者には、修正する方法がわからず悩みのタネですね。
みんしすって、毎日5:40-6:00までメンテナンスなんだね。。。
ところで、MT4のチャートがメンテで時間軸がずれてるんだが、、、一目均衡表のずれが治らないのはどうするんだ?— まちろ (@macdwbgt) March 25, 2015
「雲」が1日分前方、「遅行線」が後方に1日ズレて表示されてしまうんですね。
ただ「基準線」と「転換線」は正しく表示されています。
「雲」の表記がズレているということは、チャートに変動が生じた時に値動きを見誤る場合が考えられます。
このズレは、「MT4」の「一目均衡表」を描画する計算式に「当日分」が含まれていない事から発生しているんですね。
プログラムが得意な人は、直接「MT4」の「Ichimoku」プログラムを修正する事も可能ですが、大多数の人はそんな事は出来ませんよね。
そこで「修正版」を導入してみましょう。
今回ご紹介する「修正版」は、他のインディケーターファイルと違い、すこし手順は難しいです。
しかし、「MT4」へ新規にインディケーター導入する時に確実に有用なので、知っておくと便利ですよ。
ネットでは様々な場所で「一目均衡表」の「修正版」が配布されていますが、今回は下記URLにあるサイト「mt4fx」から入手します。
ダウンロードしたファイルはテキスト形式「Ichimoku-Shin.mq4_1.txt」になっています。
まずはこれをテキストで開きます。
中身はいじらずに「上書き保存」を行います。
この時に最下段にある「文字コード」を「UTF-8」に変更してファイルして下さい。
その後にファイル名「Ichimoku-Shin.mq4_1.txt」を「Ichimoku-Shin_mq4」に変更します。
このファイルを下記の「移転先1」または「移転先2」のいずれかへ移します。
2つ移転先がある理由は、1台を個人で利用している場合と、家族等で1台を共有している場合に相違がある為です。
次は下記のアドレスに収納されているエディター「MetaEditor」を起動します。
「Program Files (x86)」→「MetaTrader 4」→「metaeditor.exe」をクリック
まず、側面に表示されているナビゲーターを確認して、その中から「Indicator」フォルダ内にある「Ichimoku-Shin.mq4」を確認します。
表示が「Ichimoku-Shin.mq4.txt」となっていたら、末尾の”.txt"を消去して”.mq4"にします。
さらにファイルをクリックすると中身が表示されます。
プログラム冒頭に赤字で記載されている”.ソ”を削除してファイルします。
「MT4」を立ち上げるとファイルが組み込まれる為、少し起動に時間がかかります。
「MT4」が立ち上がったら、「ナビケーター」を確認して「Ichimoku-Shin」の名前が記載されているか確認してください。
この時にアイコンの下に描かれた●印が黄色ならば正常に導入した事を示し、灰色ならば何かしらのエラーがあって失敗している事を示します。
使用方法は標準の「一目均衡表」と同じです。
ちなみに図の上が「MT4」の「一目均衡表」で下のチャートが修正版の「Ichimoku-Shin」になります。
本来のインディケーターの導入は、もっと簡単です。
拡張子(ファイル名の末尾)「.mq4」となっているならば、③項(ファイルの移転)の場所へファイルをコピーして「MT4」本体を立ち上げれば自動でインディケーターが追加されます。
しかし、ネットで配布されているファイルはテキスト形式も多く、個人開発のインディケーターも多いので誤記など不具合があります。
今回の手順を覚えておくと、そうした不具合に対して対処する事が出来るので、多くのインディケーターを利用する事が出来る様になります。
「MT4」の「一目均衡表」を設定したので、トレードを行ってみましょう。
「MT4」の上部メニューバーにある「新規注文」をクリックします。
別ウインドウが立ち上がります。
投資する通貨枚数(建て玉)と、場合によっては「決済指値(指値)」「決済逆指値(逆指値)」を設定します。
「新規取引:成行売り」「新規取引:成行買い」のどちらかをクリックする事でトレード開始です。
チャート上で右クリックをする事でメニューを呼出し、その中から「新規注文」を指示する事も可能です。
決済注文は右クリックでメニューを呼出し、「決済注文」をクリックすれば成行決済が可能です。
今回は「豪ドル/米ドル」を選択しました。
上が「15分足」下が「1時間足」です。
チャートの先端を比較してみます。
15分足では、チャートが「雲」へ突入しています、よって「買い気配」。
そのあと雲の上限に触れて停滞しています。
その雲の厚みは薄く、「買い」方向に動くチャートに対する抵抗としては小さい事がわかります。
1時間足では雲の下にチャートがあり、「売り気配」です。
ローソク足の傾向を見ても「売り優勢」に見えます。
しかし雲とチャートはかなり離れているので、値戻りする可能性が高いことを示します。
ふたつの時間足を比べると、大きい動きはなさそうですが、1時間足の雲近くまでは「買い」方向に動くと予想できます。
結果としては、予想通り15分足の「雲」を抜けてアップトレンドになりました。
金額としては¥3,300のプラスで決済しました。
この様に「一目均衡表」だけを利用して高度なテクニカル分析を行うことが可能です。
もちろんテクニカルは絶対ではありません。以下のサイトで紹介しているようなだましというものが発生します。原因と対策を理解しておきましょう!
・FXパラボリック手法!パラメータ―設定値とmacdの使い方も!
別のだまし回避方法としてボリンジャーバンドも基本指標の1つですよ!先ほどのパラボリックと比較したり、併用したりして自分のトレードルール構築に役立てて下さいね!
・FXボリンジャーバンド順張りの使い方!欠点や時間足設定手法も!
動画は「一目均衡表」の復習もかねてパラメーターの紹介動画をあげておきます。
買い圧力と売り圧力のバランスを見る 「一目均衡表」
今回は「MT4」の「一目均衡表」を利用方法と、簡単な追加機能の導入、トレードの実例をご紹介しました。
FX会社が提供するツールと違い、拡張性の高さが「MT4」の特徴です。
次記事では、更に「MT4」と「一目均衡表」にさらに踏み込んだ内容をご紹介して行きますね。
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