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FX両建てで証拠金は片方だけ?ナンピン・相殺必勝手段公開!

目安時間:約 13分

sumnail

前回記事では、証拠金の取り扱い方法についてFX業者で相違があり、証拠金の取り扱いで区別したFX業者の一覧表を提示しました。

 

今回は「売り注文」と「買い注文」の両方を保持する「両建て」で、証拠金は相殺できるのか、片方だけなのかなど、どの様に負担しなければならないのか、両建ての収益アップのために役立つナンピン手法について、もう少し細かくご説明しましょう。

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両建て時の証拠金は相殺できる?片方だけ適用?

 

証拠金の負担方法は

 

  • 「積み上げ方式」
  • 「相殺方式」
  • 「MAX方式」

 

の3種類があります。

 

この3種類の方式を解りやすく図にしてみました。

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「積み上げ方式」は、図の通りに「買い注文」「売り注文」両方の証拠金を負担しなくてならない方式です。

 

単純に倍の証拠金が必要になる為、「両建て」を行うのにはそれなりの資金量を必要とします。

 

「相殺方式」は、「証拠金の高い注文」から「証拠金の低い注文」の証拠金を減算し、残った証拠金額だけを負担する方法。

 

これだと少ない証拠金で「両建て」が可能なので一番効率的な方式ですね。

 

「MAX方式」は、「買い注文」と「売り注文」の証拠金を比較して、「高い額の証拠金」を負担する方法です。

 

例えば「売り注文=1000通貨単位」「買い注文=500通貨単位」で「両建て」した場合、「売り注文>買い注文」となるので「売り注文」の証拠金を負担する事になります。

 

実は日本のFX業者では、「相殺方式」を取り扱う会社はありません。

 

これは2010年の法改正で、日本のFX業者は「MAX方式」「積み上げ方式」の2種類の方式しか取扱い出来なくなったからです。

 

海外のFX業種ならば、「相殺方式」を採用している会社もありますね。

 

下記のツイッターでも言及されている様に、自分の利用しているFX業者の証拠金方式がどれになるのか把握しておくことが大切です。

 

両建ての証拠金はスプレッドに注意!

 

図は「指値」「逆指値」で同額「1.303」で指定注文を仕掛けた直後の状況です。

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自動的に「買い注文」と「売り注文」の「両建て」をしている筈なのに、注文が執行された金額に相違が発生しています。

 

これは下図で示す通り、同時刻の「売り」と「買い」価格に相違があることが原因です。

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この価格差のことを「スプレッド」と呼ぶわけです。

 

このレートでは・・・

 

買値(BID)は、「102.855」
売値(ASK)は、「102.858」

 

米ドル/円のスプレッドは、0.003円(0.3銭)です。

 

「両建て」すると「買い」と「売り」の差にスプレッド分の差額が発生するわけです。

 

この場合では、1000円だと3円の差額、10,000円だと30円の差額が出ます。

 

スプレッドは通貨ペアによって大きく変動しますね。

 

チャートの動きが少ない時に「両建て」をすると、このスプレッドを考慮しておかないと利益を食われて損をする場合があります。

 

スプレッドの小さい通貨ペアを選択し、チャートの波の高さをよく見極めて「両建て」を仕掛ける事が大事です。

 

サーフィンの様に波の高さや状態を見極める力がFXにも必要なのですね。

 

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両建て時のナンピン必勝法とは?

 

ネットで「両建て 手法」を検索すると、数多くヒットする「手法」が「ナンピン」と呼ばれる手法。

 

ツイッターでも複数のつぶやきがupされていますね。

 

 

「ナンピン」の起源を辿ると江戸自体の「米相場」が発祥で、本来は「難平」と書きます。

 

意味は「難を平らにする」という事から「難平」、そして現在は「ナンピン」と呼ばれます。

 

本来、「ナンピン」と「両建て」は別の物なのですが、「ナンピン」失敗時の対策として「両建て」を併用する方法があります。

 

まずは、「ナンピン」について説明しましょう。

 

例えば「1$=\100」で「買い注文」をして、予想に反して円高で「1$=¥90」になったとします。

 

しかし、いつかは解りませんが為替価格は再び上昇し、「1$=\100」を超える時は必ず来ます。

 

「その時」が1時間後なのか、1日後なのか、1年後なのかは解りません。

 

辛抱して「その時」を待つ、これが「ナンピン」の基本的な考え方です。

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こうした予想に反した動向をしても、いずれはその目標価格へ動くという考え方を利用した手法です。

 

どんな手法なのか、もっと具体的な例を上げてご説明しましょう。

 

図の様な「米ドル/日本円」のチャートがあります。

 

この時に「1$=\100」で1000通貨単位の「買い注文」を行いましたが、予想に反して円高に動いたとします。

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「1$=\90」まで落ち込んだ時、1000通貨単位の「買い注文」、更に「1$=\80」で1000通貨単位の「買い注文」を逆張りしたとします。

 

「1$=\100」で1000通貨単位の「買い」を【A】
「1$=\90」で1000通貨単位の「買い」を【B】
「1$=\80」で1000通貨単位の「買い」を【C】

 

とした時、損害がゼロになるのは何円に到達した時でしょうか?

 

個々に金額を確認してみましょう。

 

「1$=\80」時での損害

 

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【A】\80-\100=-\20
【B】\80-\90=-\10
【C】\80-\80=\0
【A】+【B】+【C】=-\30

 

最大の損害はマイナス\30で、これをゼロにする為にチャートが上昇しなくていけない金額を計算で表してみます。

 

(\100+\90+\80)÷3=\90…でチャートの価格は「1$=\90」で損害がゼロになります。

 

「1$=\90」の時

 

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【A】\90-\100=-\10
【B】\90-\90=\0
【C】\90-\80=\10
【A】+【B】+【C】=\0

 

この様に保持している注文価格平均値を下げる事によって損害を抑える方法が「ナンピン」です。

 

もし、このアップトレンドが継続したら、「1$=\100」に到達した時には「プラス\30の利益」が得られることになります。

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ここまでが「ナンピン」という手法の説明です。

 

というわけで「両建て」というのは「ナンピン」が失敗した時に使用する手段なんです。

 

ただ、「損切り」が不用で効率的な手法に見える「ナンピン」ですが、実は大きな弱点があります。

 

それは単純な事で、いったん始まったトレンドがいつ反転するかは、誰にも予想出来ないという事です。

 

潤沢な資金がある人ならば、気長にトレンドの反転を待っていればOKでしょう。

 

しかし、トレンドが延々と継続された場合、「ナンピン」を行うには適宜に「逆張り」を仕掛ける必要があります。

 

こうなると、ドンドンと損害は拡大して行ってロスカットの執行を受けてしまいます。

 

両建てにナンピンを取り入れると?

 

この時に「両建て」で発注したらどうなるでしょう?

 

同価格で「買い注文」と「売り注文」を発注する事で、プラスマイナス=ゼロになりますから損害金額は相殺されます。

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そうして「凍結」させておき、チャートの動向が有利な方向へ転換したら、マイナス益の注文を決済して損害を減少させる、
または「ナンピン」を仕掛けて利益を得るという方法です。

 

イメージ的には空中に浮かぶ気球でしょうか?

 

下降したい時には気球の内部にある空気を冷却する事で下降して、上昇したい時には、積んでいる「重り」を切り離す。

 

途中で仕掛けた「両建て」の注文をうまく仕分けて決済する事で損害を最小限または「損切り」しないで利益を取る事も可能です。

 

両建て時の相殺・ナンピンの組み合わせに注意!

 

ただし、この方法も下記のコメントで言われているように無計画に行うものではありませんね。

 

 

時と場合が重要な要素であり、損が出そうだから「ナンピン+両建て」を繰り返せば資金がパンクしますから注意が必要です。

 

FXの両建て・ナンピンがわかる動画

 

今回は「ナンピン」について文字だけでは理解しづらいと思います。

 

そんな方の為に動画も準備しましたよ。

 

「為替 FX両建てナンピン手法大百科」

 

まとめ

 

今回は「両建て」に関する周辺情報と一般的な手法についてご説明しました。

 

「両建て」を上手に行う為には、色々と考慮しないとならなくていけない事をご理解いただけたと思います。

 

次回では、初心者でも利用可能でシンプルな両建て手法をご紹介したいと思います。

 

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