今回は、FX初心者が必見のテクニカル分析を複数利用した場合の最強の組み合わせ実例をご紹介していきます。
具体的には「一目均衝表」についてご紹介をしつつ、「ストキャスティクス」と併用したトレード方法をご紹介してゆきます。
為替市場のニュースやコラムを閲覧していると、「雲に入った」とか「雲を抜ける」という表現を見かける時がありませんか。
株などの投資の経験者ならば、意味は理解できると思いますが、基本を知らない初心者にはまったく意味が解らないですよね?
この「雲」という表現が「一目均衝表」の特徴です。
それでは、まずは「一目均衝表」の使い方からご説明してゆきましょう。
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目次
一目均衝表とは日本で考案されたテクニカル分析法です。
細田悟一によって、1936年(昭和11年)に考案され、名前の「一目」は、細田のペンネームである「一目山人(いちもくさんじん)」が由来です。
細かい説明は省きますが、通常のテクニカル分析では「過去の値動き」を元に移動線を描くのが普通です。
一目均衝表では、更に「時間」の概念が含まれており、他のテクニカル分析とは違い見た目にも理解しやすい表示になっていますね。
早速各部の説明をしていきましょう。
図中に見える「緑」と「紫」のラインは、「緑」が「転換線」、「紫」が基準線と呼ばれるものです。
これは「移動平均線」と同じものだと思って良いでしょう。
図の場合は、それぞれが交差する状況でトレンドが入れ替わるサインを表しています。
最初の説明で登場した「雲」と呼ばれるものがコレになります。
「先行線1」と「先行線2」が交差して囲んだ部分を塗りつぶした区域を「雲」と呼びます。
チャートを基準として、雲が上に居れば「ダウントレンド」(売り注文)、逆に雲が下にいれば「アップトレンド」(買い注文)を表します。
チャートが雲の中に入るとトレンドの転換期を表しますよ。
図に示された「ピンク」のラインが「遅行線」です。
図の様にローソク足の後からついてくる様に表示される事から「遅行線」と呼ばれます。
激しく短時間で値動きをするFXでは、「遅行線」はあまり意味がありませんね。
ですから、表示しなくても問題ないでしょう。
「基準線と転換線」、「雲」、「遅行線」の3つの関係で以下の条件が揃うと強いアップトレンドが発生している、またはすると判断できます。
この逆になるとダウントレンドのシグナルです。
「一目均衝表」だけでも多機能で充分に利用度は高いのですが、これに別のテクニカル分析をプラスして信頼性を補強します。
しかし、いままでの図で見てもわかる通り、「一目均衝表」だけでチャート画面はいっぱいになってしまいました。
そこで「下部テクニカル」と呼ばれるテクニカル分析機能を利用します。
「下部テクニカル」はチャートとは別にグラフ表を展開し、「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を示すのが一般的です。
今回は「ストキャスティクス」という機能を利用します。
過去のチャートのデータから、トレンドや市場心理などを様々な角度から分析して指標化したものです。
経験のない人がチャートを見ると、通常はどの地点で売買をすればいいかわからないものです。
しかし、多くのテクニカル指標では、どの地点で売買すれば良いか、計算してシグナルを表示してくれます。
しっかりこの指数使いこなせば強力な武器になります。
相場の強弱動向を表した指標のことをいいます。
買われ過ぎ・売られ過ぎなどを示す指標となっており、上下に振幅するチャートになっています。
比較的に短期で株価に大幅な動きが無い局面において優れているツールとされています。
詳しくは、FXのスキャルピング禁止で凍結?DMMとGMOクリック証券徹底検証!をご覧ください。
大まかに説明すると、大きくチャートが波打っている時を見計らって、短時間でトレードを行う手法です。
手動でのスキャルピングを短時間で連続して行うのは、口座凍結させられる危険性が高いという情報もあります。
気を付けてFX取引を行いましょう。
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発案は米国の「チャート分析家」ジョージ・レーンによって1950年代に考案されました。
テクニカル分析の中でも「オシレーター(値幅分析)」と呼ばれるタイプの分析手法で、「逆張り」を行う為の方法として多く利用されています。
「ストキャスティクス」の見方は単純ですよ。
「%K」、「%D」、「Slow%D(スローパーセントD)」の3本線で構成されていて、基本的には「%D」と「Slow%D」だけで問題ありません。
「%K」は反応が敏感で、少しの変化でも大きく反応する為にFXでは利用に耐えないからです。
図の様に「70%」以上ならば「買われ過ぎ」(ダウントレンド発生の兆し)と考えられます。
逆に「30%」以下ならば「売られ過ぎ」(アップトレンドの兆し)と考えられます。
画像引用URL:http://www.gaitame.com/products/pocket/jisseki.html
一見すると、「逆張り」を指示してくれる便利な分析手法とも思えます。
しかし、強いトレンド発生時には、「ボリンジャーバンド」などと同様に、ラインが片方に張り付いたままで機能しなくなる場合もあるので注意が必要ですよ。
細かく値動きする「レンジ相場」で威力を発揮するテクニカル分析です。
「一目均衝表」と「ストキャスティクス」の利用方法を理解した上で、実際にトレードした場合の実例をご紹介します。
図は「米ドル/日本円」の「2016年09月01日,21時ごろ」の10分足チャートになります。
チャート的には綺麗なアップトレンドで、ここは「買い」一択と分析できます。
問題は「どこまでトレードを続けるか?」という事が問題です。
現在ある「アップトレンド」が転換し、ダウントレンドが発生する直前に決済終了する事が命題になります。
「買い注文」後は、時々チャートを確認して「一目均衝表」と「ストキャスティクス」に発生する「兆候」を察知するだけです。
注文直後の「一目均衝表」では、転換線も基準線もクロスしていません。
チャートのローソク足よりも下に「雲」が存在し、「一目均衝表」ではアップトレンド継続という判断が出来ます。
「ストキャスティクス」では、どうでしょうか?
全体的にはパーセンテージでは80%を越え、この場合は「買われ過ぎ」と判断出来ます。
直近ではラインが下降しており、「売られ過ぎ」となっていますから、このアップトレンドは継続する確率が高いといえます。
21時40分後ごろの「一目均衝表」と「ストキャスティクス」から判断すると、図の様なラインを描いてアップトレンドは継続し続けると判断出来ます。
しかし、実はこの日23時に「ISM製造業景況指数」という経済指標が発表になります。
今回の発表予想値は「52.0」で、前回「52.6」よりも低い値になっています。
この予想通りだと、大きく値は下がる筈ですね。
チャートを確認すると、「一目均衝表」に変化見られませんが、「ストキャスティクス」には緩やかな下降が確認出来ます。
「ストキャスティクス」の小さな下降は、経済指標に対する市場の「兆し」かもしれませんから、名残惜しいところですがここで決済しました。
結果は【100lot=22,600円】のプラス利益でした。
結果は「ISM製造業景況指数」の発表「予想値:52.0→発表値:49.4」を受けて大幅な下落!
トレードを継続していたら、巻き込まれるところでしたね。
「ストキャスティクス」の変動を察知して判断した事で、とりあえずは危険を回避できました。
この様にテクニカルを複数利用する事により、多角的にチャートを分析して売買のポイントを測る事が可能ですね。
しかし、テクニカル分析はあくまでも「過去から現在までのチャート動向」を見やすくまとめたものであり、「未来予測」ではありません。
「過去から現在までのチャート動向」を観察し、判断して未来を決定するのはあなた自身である事を自覚しましょう。
以上、最強のFXテクニカルの組合わせ実践でした。
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