前回は基本的な「ナンピン」の方法および、「平均購入単価」の計算を含む「ナンピン」にまつわる諸条件の計算などを説明しました。
以下の記事で紹介していますのでぜひチェックしてくださいね。
FX経験者または、理解力が高い人ならば「ナンピン」がかなり特殊で限定的な手法である事が理解できるはず。
他の情報サイトや教本では、「ナンピン」を禁じている場合もあるくらいですし、「下手なナンピンすかんぴん」という言葉もあるほど扱いには注意ですね。
今回はそんなうわさを払しょくする実際の取引手法と、ナンピンで利益を上げるための6つの条件を紹介し、実践レビューもお伝えしますよ。
もちろん収益出しましたので具体的手法をあなたのものにしてくださいね。
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目次
前回記事で「ナンピン」は「買い増し」と説明しました。
「ナンピン」では、「アップトレンド」ならば「売り注文」、ダウントレンドならば「買い注文」とトレンドとは逆方向へ仕掛けます。
複数の注文を仕掛ける事で「平均購入単価」が実価格に近接する事で損失を軽減。
言葉だけで読むと、「ナンピン」はリスクコントロールに適していて、素晴らしい手法のように感じます。
しかし、この方法はあくまでも【トレンドは反転する】という事を第一条件としています。
「米ドル/日本円」等を例にあげても、一回のトレンド発生で1円・2円は大きく変動する場合もあったり、1日・2日かけて大きなトレンドが形成される場合もあるわけです。
ナンピンを実施する際の注意点としては、自分が納得できる根拠も無しに【トレンドは反転する】という直感だけを信用して「ナンピン」を仕掛け、損をしてしまうことです。
ましてや、「損切りしたくないから…」と理由で「ナンピン」を仕掛けるのは、愚の骨頂と言うほかありません。
このような逆張り的発想でなく、順張りをシンプルに行う手法は以下で解説していますよ。初心者の方でも活用頂く為に、経験則や判断というものを極力必要としないようにトレードルールを組んでみましたので、ご一読下さいね!
・FXボリンジャーバンド順張りのシンプルな手法!逆張りは不利?
しかし、「ナンピン」を仕掛けられる状態を為替相場から見極める事で成功率をあげる事は可能です。
そうした【条件】について、次に見ていきましょう。
「ナンピン」を仕掛けるには、あらかじめ下記の条件を満たしている通貨ペアおよび状況が必要です。
ひとつの目安として押さえておくと、あなたの収益アップの確率を飛躍的にアップすることができます。
基本中の基本であり、「サポート」と「レジスタンス」はトレンドが反転する「目安」になります。
通常ならば、「サポート」と「レジスタンス」の間で「ナンピン」を仕掛ける事になります。
この二つの要素が何処に位置しているのかは、必ず把握しておきましょう。
「サポート」と「レジスタンス」を突き抜けて(ブレイクして)チャートが進む事もあります。
こうしたトレンドが継続しやすい通貨ペアを選択する事も重要です。
特に「米ドル/日本円」はトレンドが形成されると長時間継続する傾向にあります。
スプレッドの間隔が狭い通過ペアの方が損失を早くリカバリー出来ます。
ですから、スプレッドの間隔が拡がる大きく値動きした直後などで「ナンピン」を仕掛けるのは注意が必要ですね。
適している通貨ペアは「米ドル/日本円(USD/JPY)」「豪ドル/日本円(AUD/JPY)」。
各FX会社によって相違がありますから、確認された方が良いですね。
通貨ペアを選択したら、スワップポイントについて確認しておきます。
短時間のトレンドで「ナンピン」を行う場合は無視しても良いでしょうが、トレードが長期間の場合はプラスのスワップポイントである方が利益になります。
高ポイントのスワップを有する通貨ペアとしては、「豪ドル/日本円(AUD/JPY)」「ニュージランド/日本円(NZD/JPY)」などがあげられますね。
注意しなくてはいけないのは、高ポイントのスワップは常に「一方通行」である事です。
「買い注文」でプラスのスワップポイントがつく通貨ペアで、「売り注文」を仕掛けるとマイナスのポイントとなり、その分を支払う事になります。
金額的にスワップポイントの影響は微々たるものですが、マイナスになるとそれだけ損失になります。
基本的には「プラスポイント」となるように注文は考慮しましょう。
高ポイントな通貨ペアとは別に「米ドル/日本円」などはスワップポイントを無効としている会社もありますから、「ナンピン」には適している通貨ペアと言えます。
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レバレッジが増加して負担とならない様に管理して「ナンピン」を仕掛け事も大切です。
不用意なトレードはレバレッジの増加をまねき、プラス利益時には良いですが損害時には大きな負担になります。
最も簡単な「目安」として、経済指標によって大きく値動きした時には、「ナンピン」を仕掛けるタイミングとして絶好の機会です。
大きく値動きした後は経済指標を基点として、その方向へトレンドが発生する場合と、元の価格へ戻ろうとする動きが発生します。
どちらかを見極めてから「ナンピン」を仕掛ける事で成功率はグッと高いものになるでしょう。
一番大事な項目です。
「ナンピン」が効果を出すまでジッと耐えられる資金力が必要です。
少ない資金しかないのに元を取ろうと「ナンピン」を仕掛けるのはギャンブルと同じであり、そういった無計画な方法は必ずと言っていいほど失敗に終わります。
「平均購入単価」を超えるまで「証拠金」や「損益額」などトレードには資金的にも精神的にも大きなプレッシャーが作用します。
資金力があれば、そうしたプレッシャーを軽減する事が出来ますね。
同じく資金力が安定性を生む手法なのが両建てです。その使い方と設定方法については以下のリンクに詳細がありますよ!
・FX両建てで勝てる手法公開!必勝法に近づけるテクニックとは?
先の条件を参考として、「ナンピン」を実際に行ってみましょう。
まずは、対象となる通貨ペアを決定します。
実践は「2016年9月29日、20時未明」から開始しました。
まず、条件にあった【①「サポート」「レジスタンス」を必ず確認する】を確認します。
短時間のトレードなので、各通貨ペアのチャートを確認して、大きく波打った動きをしている通貨ペアを探します。
ちなみに今回では短時で成果を出すので、チャートの動向だけに注視して【②スプレッドが少ない通貨ペアを利用する。】【③スワップポイントを考慮する。】は無視する事にします。
時刻は20時でしたから、21:30発表の経済指標直前です。
2016年9月29日、21:30の経済指標は、米国の「4-6月期 四半期実質国内総生産(GDP、確定値)」です。
前回値「1.1%」、予想値「1.3%」ですから、予想通りならば価格は大きく円安に振れるはず。
条件⑤「「経済指標」発表後が狙い目」で考えると「米ドル/日本円(USD/JPY)」が適切な気もします。
しかし、「米ドル/日本円(USD/JPY)」のチャートを確認すると、すでに大きなアップトレンドになっていました。
日足を確認すると、レンジ相場で低迷はしていますが、今回の経済指標を起爆剤に大きなアップトレンドになる可能性が考えられ、市場予想を大幅に裏切らない限り失敗する事は確実です。
各通貨ペアを比較検討して「ニュージーランドドル/米ドル(NZD/USD)」を選定しました。
以下のチャートを確認すると、大きなアップダウンをしている事が確認出来、動向はダウントレンドの途中と見受けられます。
近々に存在する「サポート」を「0.72518」と捉えると、ダウントレンドはまだ少し継続しそうです。
現在価格は「0.72623」、「サポート」位置を「0.72518」と考えます。
予想としては、下図の動向を考えました。
現在価格「0.72623」、反転価格(予想)「0.72518」と考え、均等に分割して「指値注文」を指定します。
・注文1:0.72623
・注文2:0.72553
・注文3:0.72588
・注文4:0.72518
図中の黄色ラインが「注文1」、緑ラインが「注文2」から「注文4」の指値注文、ピンクの点線が私が予想した図表のサポートラインから出した「反転価格(予想)」です。
今回はチャートを常時監視するのが億劫だったのもあり、「指値注文」で「ナンピン」を仕掛けました。
結果としては、予想に反して途中でアップトレンドに転換してしまい、「注文1」「注文2」までしか発動しませんでした。
予想よりも収益は少なくなりましたが、予想通りにチャートが動いて利益が出ましたので、「ナンピン」としては良い結果でしたね。
各注文に1Lotずつ注文して、「注文1」および「注文2」で「\471」のプラス益となりました。
時間的に余裕がある人ならば、今回のテストケースで「指値注文」ではなく、「成行注文」で「ナンピン」を仕掛ける方法もあります。
この時にはチャートの動向を短時間足で確認し、発注価格した各価格から「平均購入単価」を算出して「損益分岐点」を意識してトレードする事でより効率的に「ナンピン」を行う事が出来ます。
今回のご紹介する動画は、ナンピンのトレードするタイミングについて説明している動画と「ナンピン」の危険性について動画をご紹介します。
「FXでナンピンをするタイミング」
「FX攻略法 ナンピンスキャルピング コツ」
「FXでやってはいけないナンピンとは? 状況や理由について解説」
「ナンピン」とは一気に大きな利益を望むよりは、レンジ相場などで細かく仕掛けて利益をあげるのに適した手法でしょう。
しかも、うまく利益を出すには様々な条件を満たさなくてはなりません。
思い付きや運だけでは「ナンピン」は成功しないので注意しましょう。
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