今回は、一目均衡表の特徴をフルに利用して、FXの一商品である「バイナリーオプション」に適用してみます。
一目均衡表は、ネットが出来る前に株価を予想する為に考案されました。
その為、使用する時間足が「1時間以上」である方が良いとされていますね。
それでは具体的にバイナリーオプション取引の手法をお伝えしましょう。
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目次
イメージとしては、トランプの「ハイ&ロー」によく似ています。
「ハイ&ロー」は、胴元が出したカードが基準よりも「大きい数字」か「小さい数字」か当てるゲーム。
「バイナリ (binary) 」の意味は「2進法」、「0」と「1」だけで構成された数字系列です。
要するに「判定時間」を設定し、「判定時間」に到達した時の通貨が「円安」か「円高」のどちらになっているかを当てるのが「バイナリーオプション」と呼ばれる取引です。
私個人としての見解は「バイナリーオプション」は投資というより、限りなく「ギャンブル」に近いと感じますね。
その為、法律を絡めた実際の細かい話は省略して、初心者にもわかりやすくポイントのみご説明します。
「バイナリーオプション」は、損害が通常のFXと違い「購入金額」だけですむというのが最大のメリットです。
FXトレードの場合は、為替差益の全てをトレーダー本人が負担する事になっています。
「バイナリーオプション」では、最初に支払った「権利行使価格」以上の損害は発生しません。
その為、FXにある「証拠金」や「ロスカット」が存在しません。
「判定時間」の前には「投票時間」という物が設定されています。
「投票時間」から「判定時間」までの時間は2時間と設定されており、トレーダーはその時間内で「円安」「円高」を予想して購入します。
しかも、購入が済んでから「判定時間」までその取引は拘束される訳ではありません。
2013年の法律改正によって、トレーダーは「判定時刻」以前でも取引を売却する事が可能になりました。
これにより、「判定時刻」前で大きく値下がりしてもトレーダーは「損切り」を行って利益を得ることが可能です。
ただし、これは日本の法律なので、海外FX会社の提供する「バイナリーオプション」では適用されない可能性がありますから注意が必要です。
判定時間まで保有して、結果が判明すると「ペイアウト倍率」で定められた金額が払い戻されます。
払い戻し金額は、通常のFXと違い計算で算出され、「チケット購入額にペイアウト倍率を掛けた額」が払い戻されます。
それでは、バイナリーオプションの利用方法をご説明しましょう。
今回は「GMOクリック証券」が提供する「外為オプション」を元にご説明します。
「バイナリーオプション」のルール等は、各社共通なので基本的にはすべて同じですね。
定められている通貨ペアから、1種類を選びます。
「選べる外為オプション」では、全4種類から通貨ペアを選択出来ます。
ちなみに表の上が「円安」、下が「円高」方向ですね。
まずは「基準」となる「権利行使価格」を設定します。
これが「購入金額」の価格を左右しますから、次に設定する「円高」「円安」と「現在価格」を考慮して設定する必要があります。
「購入金額=スプレッド」と考えてもらってOKです。
購入金額分のマイナス金額からスタートする為、基本的には「現在価格」に近いほど、的中する可能性が高いと考えられ、購入金額は高く設定されています。
「現在価格」から乖離する程に実現は低いと考えられるので、購入金額は安くなって行きます。
設定した「権利行使価格」から「円高」または「円安」になるかを選択します。
気をつけないといけないのは、基準が「現在価格」ではなく「権利行使価格」だという事です。
1枚=¥1,000で購入枚数を決定します。
(各会社によって変わります。)
通常のFXで利用できる「指値」や「逆指値」注文は出来ません。
全て「成行」注文です。
「購入」ボタンをクリックすると契約成立です。
「判定時間」を経過する、または途中で「解約」を行う事で利益が確定します。
予想が的中すれば利益となり、予想が外れたら購入金額が没収されます。
それでは「一目均衡表」を「バイナリーオプション」へ適用しましょう。
単純に「円高」「円安」を判別すれば良いのですから、「雲」だけを見て判断する方法もありますね。
チャートを確認して「上昇雲」ならば「アップトレンド」、「下降雲」ならば「ダウントレンド」と判断できます。
「雲」の上にチャートラインがいればアップトレンド、逆ならば「ダウントレンド」です。
例えば「雲」とチャートラインが乖離し、さらに相反している状態でも、下図の様に判断する事である程度の予測は可能です。
「一目均衡表」を構成する要素は、「雲」だけではありません。
「基準線」「転換線」「遅行線」といった要素を利用して、細かく先を予想する事も可能です。
しかし、その条件は多岐に渡り、頭の中だけで一度に判断するのは大変ですよね。
そこで、「チェックポイント」をまとめてみました。
①「基準線」&「転換線」
②「遅行線」
「サポート」「レジスタンス」だという事は、そこで為替は反転する可能性が高い事を表します。
以上が「権利行使価格」の設定を行う時の目安になります。
ただし、あくまで「目安」として利用するのが良いでしょう。
必ず「遅行線」=「サポート」「レジスタンス」であると保証するものではありません。
「一目均衡表」のチェックポイントを全てチェックしても、100%的中するとは限りません。
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ひとつの「目安」になる「一目均衡表」ではありますが、未来の可能性を示唆しているだけであり、絶対的な指標で無い事に注意しましょう。
それでは実際にデモトレードを利用して実践を行ってみましょう。
全4種類中から通貨ペアを選択可能。
(選択可能通貨ペアは会社によって異なります。)
「米ドル/日本円」(USD/JPY)
「ユーロ/日本円」(EUR/JPY)
「英ポンド/日本円」(GBP/JPY)
「ユーロ/米ドル」(EUR/USD)
同時に複数の通貨ペアを取引可能ですが、同一通貨ペア内で「両建て」は出来ません。
明確にトレンドが形成されているチャートを選択します。
今回は「米ドル/日本円」(USD/JPY)を選択しました。
先に説明した「チェックポイント」と照らし合わせて検証します。
① 「基準線&転換線」・・・「基準線」が「転換線」を上抜け→「買い」
② 「雲」・・・下降雲を確認
③ 全体トレンドライン・・・「アップトレンド」
「権利行使価格」については、「遅行線」を使いたかったんですが、下方向に「遅行線」がなかったので、もっとも現在価格に近い価格を指定しました。
結果としては、放物線を描き「権利行使価格」以下になりそうでしたが、ギリギリでプラスになりました。
満期2時間まで経過して2,630円のプラスで終了しました。
図中の赤丸がスタート位置、黄色の丸が満期を表します。
スタートと満期の高さを比較するとアップトレンドでしたが、チャートラインは大きく放物線を描き、もう少し時間があったらマイナスになる所でした。
この様に一目均衡表で全体トレンドを把握しても予想を裏切られる事は多々あるので注意です。
今回の動画は、「バイナリーオプション」に関して動画で説明している証券会社のサイトがありましたので、そちらへのリンクを貼っておきます。
「IG証券 バイナリーオプション講座」
通常のFXトレードより短時間で結果が判明する「バイナリーオプション」は、今後も多くの業者が参入してくるでしょう。
先に説明したように「ギャンブル」的要素が強い投資法ですが、小資金から始められ少し余暇がある時などに素早く取引出来るのが利点です。
一目均衡表と共に新たな投資先としてご検討してみてはいかがでしょうか?
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