FXにおいて「経済指標」の発表後に起きる為替変動は、無視できない場合があります。
特にFXを始めたばかりの人達からすると、価格の変動が目に見える形で現れやすい「経済指標」は、恰好の「標的」ともいえます。
今回は、そんな「経済指標」について、2017年3月から5月までの期間で重要視するべき指標をご紹介します。
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目次
チャートの動向による「クセ」から先を予想する技術を「テクニカル分析」 (こちらの記事でも解説しています⇒FXテクニカル組合せ実践!一目均衝表とストキャスティクスが鍵?) と呼びます。
また、その国の経済状況から、その国の通貨が強くなる(買われる)、弱くなる(売られる)を判断してトレードを行う技術を「ファンダメンタル分析」と呼びます。
経済指標はその国の経済状況を表していますから、ファンダメンタル分析は重要な指針となります。
例えば米国の経済指標で、アメリカに対して良い数値が並べば、「ドルが買われる」と予想されています。
すると、多くの人々が円安/ドル高を見越した取引を行う事になります。
この様に、経済が良好な国の通貨は買われ、それに対して悪い国の通貨は売られます。
経済指標では、「予想値」「確定値(結果)」「前回値」によって構成されています。
当然、「予想値」と「確定値」が乖離していると為替市場に大きな影響を与えるわけです。
我々が出来る事は、経済指標の「前回値」や過去の動向から発表値が「予想値」より上か下かを予想し、指値注文を仕掛けるなどの方法があります。
ただし、下図のように瞬間的に為替価格が変動して仕掛けた指値注文が全て発注されてしまう場合もありますから注意が必要ですよ。
また、急激で大幅な為替価格の変動はスプレッドをも大きく変動させます。
予想が的中してもスプレッドのせいで赤字になる事もあります。
「確実にこうなるっ!!」という確信が無い限り経済指標を利用した取引は注意するべきです。
このページをご覧のあなたには数ある経済指標の中でも、比較的利益の出しやすいものをご紹介していきます。
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「米ドル/日本円(USD/JPY)」において、2017年3月から5月までの3か月間において、注目するべき「経済指標」は、下表の4項目です。
≪ポイント≫
発表日:2017年は3月4日、4月1日、5月6日、6月3日
●非農業部門対象の事業所から給与支払い帳簿を調査・集計して算出した就業者数を表す
●同日・同時刻に「失業率」も発表される、その為に米国で最も注目される指標のひとつ
●本指標の結果によって、米国経済政策変更が行われる事も多い
●毎月第1金曜日(夏時間:日本時間午後9時半、冬時間:日本時間午後10時半)に発表される
かなり予想値を裏切って上下動の激しい指標です。
大きく変動する場合があるので、為替価格が大きく変動する場合があります。
チャートは2017年2月3日の発表された直後の「米ドル/日本円(USD/JPY)」です。
-17pipsの変動がありました。
≪ポイント≫
発表日:2017年は3/16,4/27
●連邦公開市場委員会(FOMC)と呼ばれる機関は、日本でいうと日本銀行の金融政策決定会合に相当する機関
●経済ニュースで良く聞く「政策金利」の方針を決定し、発表する
●年8回、約6週間ごとに1日又は2日開催され、最終日(夏時間:日本時間午前3時15分、冬時間:日本時間午前4時15分)に発表される
「政策金利」は、米国の投資家達が注目する経済の基本です。
無難な結果発表で長期的に見ると動向は少ない指標ですが、瞬間的に値動きを起こす事が多い指標です。
指標発表後の動向で利益を稼ぐスキャルピング向きの経済指標といえます。
チャートは、そうした大きく変動した(64pips)時のサンプル(2016年12月15日発表時)です。
≪ポイント≫
発表日:2017年は3/10,4/21,6/2
●「米FOMC政策金利発表」のユーロ圏版
●欧州中央銀行(ECB)により、ユーロ圏の金融政策を決定し、執行される
●原則的には、2週間ごとに開催されて、月の1回目の理事会で決定・発表される
米国と同等の経済勢力であるユーロの動向は、「米ドル/日本円(USD/JPY)」にも影響を及ぼす場合が多々あります。
特に「英ポンド」や「ユーロ」を主戦場にしている投資家達が、本指標の結果から「米ドル/日本円(USD/JPY)」へ資金を避難させたりする場合があります。
その為、他国の経済指標ですが無視する事は出来ません。
チャートは、2016年12月8日発表時の大きく変動した場合(48pips)のチャートです。
≪ポイント≫
発表日:2017年は4/28
●国内総生産(GDP)の四半期1・4・7・10月で集計された速報値が発表される
●国内総生産(GDP)とは、定期間内に国内で産み出された付加価値の総額
●国の経済力を端的に表した数値なので注目度は高い
●夏時間:日本時間午後9時半、冬時間:日本時間午後10時半に発表される
誰でも知っているGDPを速報で発表したものです。
近々のアメリカ経済状況を端的に表す指標なので、注目度が高い指標ですね。
アメリカ経済自体は、安定している為に大きな動向が起こる事は少ない指標ですが、経済状況を把握する事で「円安」「円高」を判断する材料となります。
チャートは2017年1月27日に発表時での為替相場です。
経済指標は、全て決められた日程で発表されています。
ここでご紹介した経済指標も下表の日程を基準に発表しています。
2017年だけでなく、それ以降でも確認可能ですよ。
前項以外の経済指標でも、重要度が高いものは多々あります。
FXニュースの重要度だけに注目して経済指標を視ていると、重要な兆しを見逃す可能性もあります。
ファンダメンタル分析に必要で、特に経済に影響がある経済指標は下記の通りです。
細かい説明は省略しますが、経済状況に直接関する指標は重要度が高く、多くの人が今後のトレードに対する指標としています。
また「要人発言」にも注意が必要です。
最近ではトランプ大統領のツイッター「トランプ砲」の様に重要人物の発言が経済界を大きく動かしたりする場合があります。
「トランプ砲」の様な不定期発言には対応できませんが、中には事前に予定が組まれた要人発言もあります。
特に下記の5人は定期的に会見や講演を行うので、注目されています。
今回の動画は経済指標に対するFXの取り組み方をご紹介します。
「FX 経済指標発表時はギャンブルをしない スキャルピングFX動画」
今回は近々に発表がある「経済指標」から、重要度が高い指標を厳選してご紹介しました。
経済指標は、FXニュースサイトなどで「重要度」が設定されていますが、実際のところいつも同じ重要性があるとは限りません。
また、経済指標の結果がプラスとなっても、必ず同じ方向へ為替相場が変動するとも限りません。
それは、多くの投資家が経済指標だけに注目している訳ではなく、その国全体の経済状況から判断している為です。
今回はあまり触れていませんが、アジアの動向については中国人民元⇒FXの人民元レートを大胆予想!リスクと今後の見通しは?、韓国ウォン⇒ ウオン円レート推移を大胆予測!韓国事情と過去チャートの分析も!で解説しています。こちらもチェックしてみて下さい。
また、経済指標の発表前でも損害の回避などに対応して取引が活発化して値動きが大きくなる場合もあるので仕掛ける際には事前にチェックが必要ですね。
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