今回は、FXに興味がある方や初心者トレーダーの皆さん向けて、FXのトレンド相場とレンジ相場の判別方法について解説していきたいと思います。
FX相場は日々変化して行きますが、実は「トレンド」と「レンジ」という特定のパターンを理解することによって判断することができます。
FXで利益を上げるためには、そうした「トレンド判断」や「レンジ判断」が不可欠です。
本記事では、FXで最初に知っておくべき、重要なチャートパターン理論とその見分け方について説明して行きましょう。
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目次
FXのチャートラインは、時間の経過とともに激しく上下しています。
「トレンド」や「レンジ」はこのチャートラインの変動パターンのことであり、このパターンにもとづいて相場状態の判断を行います。
例えば、下図は2016年4月29日の「ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)」のチャートラインです。
チャートラインが激しく上下していますが、全体を見ると大きな変動がありません。
このような状態では数値予想が非常に難しいため、初心者や不慣れな方にとって利益を得られるトレードを行うのが困難になります。
今度は別の例を見てみましょう。
次の図は同日時の「米ドル/日本円(USD/JPY)」です。
先ほどと比べると明らかな下降線を描いているため、先の「ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)」と異なり、このまま下降していくことが容易に予想できます。
通貨ペアによる変化傾向の違いもありますが、FXのチャートはこのような変動が継続しており、ある時点での状態を「トレンド」と「レンジ」の2つに大別することが可能です。
相場の状態をいち早く把握し、的確なトレードを行うことがFXで利益を出す基本になります。
よくニュースなどで話題に上る「円安」「円高」というキーワード。
これはFX相場の状態を端的に表した言葉です。
「円高」とは「対象通貨に対して円が高くなっている状態」を指し、グラフで視覚化した場合、先に示した「米ドル/日本円(USD/JPY)」チャートの様に下降線を描きます。
例えば「1ドル=106円」の場合と「1ドル=110円」の場合、”1000ドルを買う”のに必要な日本円は・・・
「1ドル=106円」の場合、「1000ドル×106円=106,000円」
「1ドル=110円」の場合、「1000ドル×110円=110,000円」となり、差額は4,000円です。
1000ドルを安く買えるのは「1ドル=106円」ですから、この時の価値は「米ドル<日本円」であり「円が高い=円高」となります。
一方、「1ドル=110円」の場合は余計に日本円を必要とする為、日本円の価値が米ドルより低い「円安」となります。
チャートが上昇線を描いた場合は「円安」と呼ばれ、「対象通貨に対して円が安くなっている」状態です。
このようにグラフが上昇あるいは下降どちらかを目指して動いている場合を「トレンド」と呼びます。
また、チャートが下降線を描く状態を「ダウン(下降)トレンド」、逆に下から上へ上昇するチャートを「アップ(上昇)トレンド」(下図で過去のアップトレンドを表しています)と呼びます。
「レンジ(range)」は直訳すると「射程・幅」という意味を持つ単語ですが、FXの場合は「レンジ相場」のことを示します。
先の「ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)」の様に短時間で激しく上下を繰り返すチャートや下図の「ユーロ/日本円(EUR/JPY)」に示す様なトレンドの存在しない状態を「レンジ相場」と呼びます。
特に「ユーロ/日本円(EUR/JPY)」に示される様な方向性が見当たらないチャートでは、利益を出す事はほぼ不可能です。
さて先に述べた様に、「トレンド」と「レンジ」といったチャートの状態を素早く察知してトレードを行うことがFXには不可欠です。
その為にはなるべく早く「トレンド」と「レンジ」の開始と終息を知らなくてはなりません。
チャートの動き等から「サイン」を見極め、「トレンド」の開始や転換を予想可能なポイントがあります。
ある特定の形状を持つローソク足が出現すると、近々にトレンドが転換する可能性が高くなります。
過去のローソクに関する記事は以下の記事でも紹介していますので、もしご興味があれば参考にしていただければと思います。
それでは、特徴的なローソク足の形態を少しご紹介していきます。
「陽のカラカサ」「陰のカラカサ」
「陽」「陰」に関わらず、ダウントレンドの底値付近での出現で、底値脱出の傾向が強くなり、アップトレンドへの転換の可能性を表します。
「陽のトンカチ」「陰のトンカチ」
「トンカチ」の場合は、「陽」「陰」どちらでも「カラカサ」と逆を表し、アップトレンドで出現するとダウントレンドに転ずる可能性が高いローソク足の形状です。
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チャートのローソク足以外でも、価格の推移からトレンドの転換点の指標を読み解く事が可能です。
図の様にダウントレンドの場合、一番近い位置での高値を超えた場合にダウントレンドは終了したと判断します。
逆に「アップトレンド」の場合は、一番近い安値よりも価格が下がった時点でアップトレンドの終了です。
アップトレンドもダウントレンドも「終点」が起点となり、新しいチャート状態が始まります。
転換した時点で現在のトレードを決済して終了し、次にくるのが「トレンド」「レンジ」どちらなのかを見極めて切り替えるのが大切です。
一番まずいのは、これらのテクニカル手法を無視し、新聞報道などメディアの経済ニュースも見ていないのに「価格は自分の思った方向へ推移するだろう」と思って保持し続ける事。
確固たる根拠が無い時にこれを行っても「百害あって一利なし」ですから注意しましょう。
主婦の方でも要所要所で注意していけばFXで稼ぐことも不可能ではありませんが、初心者故に失敗してしまうこともあります。失敗の理由やリアルな体験談は以下のサイトでも紹介していますので、一読してみてはいかがでしょうか?
⇒FX初心者で失敗する主婦が多い理由は?リアル体験談まとめ!
「酒田五法」で「三山」と呼ばれるチャートパターンがあります。
基本的に山が「2つ」「3つ」出現し、その谷間の底または山頂を突破した場合をトレンドの転換点と考える方法です。
また「経済ニュース」という言葉を出しましたが、余談ですがこんなニュースを新聞報道などで見聞きした場合には注意しましょう。
「上昇要因」
・通貨ペアのどちらの市場が好景気、または不景気
・金利水準が高い場合
「下降原因」
・財政状況の悪化
・政情不安、劇的な天災など
「いちいちチャートの状態を注視してトレンドを把握判断するのは面倒」と思う人には、チャートの状態を明確化する「インジケーター」を活用してみるのはいかがでしょうか?
「平均移動線」および「ボリンジャーバンド」の解説については前回記事で紹介していますので、そちらを参照してください。
RSIとは「オーシレーター」と呼ばれる指標です。日本語では「相対力指数」と呼ばれます。
「オーシレーター」とは「振り子」を表し、その名前の通りにチャートの上下動を観測する指標です。
下図の様にチャートの下端に別窓で表示されます。
こまかい事は置いといて、図に示した50%(緑の点線)を基準として50%以上を「買われすぎ」50%以下を「売られすぎ」として注目しても良いです。
一般的には「70%以上が買われすぎ→売りシグナル」「30%以下で売られすぎ→買いシグナル」です。
さらには短期と長期の交差点(丸印)を目印にしてトレンドの転換点として利用する方法もあります。
「レンジ相場」の目標値としては、RSIのラインが「40~60%内」であれば「レンジ相場」と判断でき、小さく稼ぐかまたはトレードをしないという判断が出来ます。
RSIのデメリットは下図に示す様に突然に発生する大幅な値動きには対応しづらいという事ですね。
図は2016年4月28日の発生した下落ですが、RSIではその後の値が30%以下の状態が4時間も継続しています。
正直に「買い注文」を行うと下落に巻き込まれて資金力が無い人は損になってしまう可能性があります。
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トレードをすると、今回のテクニカルや諸条件をクリアしたのにエントリーしたポイントで途端に反転される現象である「ダマシ」と呼ばれる現象があります。
今回、動画ではそんな「ダマシ」に対する対処法を示した動画をご紹介します。
トレンドフォローでダマシを避ける
チャートの状態を理解・評価するための基本をご理解いただけましたでしょうか?
テクニカルの手法、新聞報道などの経済情報から推測する手法、指標を用いた手法などFXの相場を理解するには沢山の手法があります。
スキャルピングはその手法の一つですが、あまりにも機械的なため業者が禁止しているとのうわさが出るほど。
⇒FXでスキャルピング禁止業者は?DMMとGMOクリック証券徹底検証!
こういった手法を学びつつ、以下では韓国のレート推移予想や経済情報の入手ルートを紹介しています。通貨ペア選びの参考にして下さいね!
・ウオン円レート推移を大胆予測!韓国事情と過去チャートの分析も!
こうした記事を元に自分でルール作りを行い、自分に適したトレードルールを構築してFXにチャレンジしてください。
投資ではチャレンジと失敗を繰り返して学ぶことだけが目標達成に向けたコツであり、唯一の手段ですよ。
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