FXで勝てないのはメンタルが原因?同じミスを繰り返さない方法!
FXや株で勝つ為に世間では様々な手法があふれています。
例えば下図は「セントラル短期FX」の「みらいチャート」です。
画像引用: 「セントラル短期FX みらいチャート」
これは、黄色に示した現在のチャートから、類似している過去のチャートを探し出し、そこから未来のチャート動向(緑のライン)を予測するシステムです。
更には「システムトレード(自動売買システム)」の様な半自動でトレードを実施できるシステムを提供しているFX会社も存在します。
しかし、これほどの手法や必勝法が溢れているのにも関わらず、誰もが儲けられる技術は存在しませんね。
ならばFXを有利に進めるには、どんな事柄が必要なのでしょうか?
数学的思考が必要なのか、同じ失敗をしないためのコツ、勝つひと勝てない人の違いなどを追ってみました。
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目次
株投資やFXで儲ける為に数学的思考力が必要?
下図はローソク足について詳細を図示した図ですが、ローソク足にもこれだけの「数字」によって構成されています。
引用URL: http://www.sevendata.co.jp/shihyou/technical/rosoku01.html
このローソク足や為替価格によってチャートが構成され、各時間足も作られています。
また「パラボリック」や「単純平均線」なども過去の為替価格から算出された結果で、そうした数学的な分析が多い事も「FXには数学的思考力が必要」と考える理由になっていると思います。
パラボリックや単純平均線については過去に詳しく解説していますのでチェックしておいてくださいね。
しかし、『数学』というと絶対的と思えますが、FXでは必ずしも絶対的ではない場合も存在します。
その一例を紹介しましょう。
それが「短い時間足」のトレンドラインと「長い時間足」のトレンドラインが相反する場合です。
下図の様に「5分足と15分足のトレンドラインのトレンドが違う」場合です。
「5分足」ではダウントレンド、「15分足」ではアップトレンドを指し示していますね。
この場合、一体、どちらの、時間足のチャートが正しいのでしょう?
これに対して「数学的思考力」から今後のトレンド動向を読み解く事が可能なのでしょうか?
この相違の原因は、チャートがどの様に構成されているのかを知る必要があります。
「ローソク足」は、チャートを構成する最小単位です。
先ほどの「ローソク足」の構造を見ると、「高値」「安値」「始値」「終値」で構成されています。
「時間足」とは、このローソク足に示される、それぞれの価格値を計測する時間を表します。
上図はローソク足と時間足の関係を示した図です。
表のNO.1からNO.5の各価格値は、「高値」「安値」「始値」「終値」であり、その値から各足が構成されます。
そして、そのNO.1からNO.5までの最大値から、より上位になる時間足のローソク足が作られます。
こうした「ローソク足の構造」や「時間足の構造」を理解していると、「5分足」と「15分足」のどちらが正しいトレンドを指し示すのか、ご理解いただけると思います。
正解は「15分足」のトレンドが全体の動向を表し、「5分足」アップトレンドは「15分足」のダウントレンドの中に生じた停滞時期でしかありません。
このように数字に対して免疫があり、ローソク足の構成と時間足の成り立ちを理解出来れば、より深くトレンド動向を読み解くことも可能となります。
こうしたことを踏まえて、「数学的思考力」の要否について、筆者の個人的経験から言いますと、持っていると有利かも知れませんが、決して絶対的な物ではないとも思っています。
FXや株式では確かに数字が全てです。
しかし、あくまでもそこで使用される数学は、『利益を出す』という問題を解決するために情報を集め、方法論(定理・公式)を構築する事に利用するものです。
そしてそうして作られたのが「テクニカル分析」や「インデケーター」であり、そのいずれも「決定打」となっていない以上、数学的思考にそこまでこだわる必要はないと言えます。
しかも私たちは数学的思考力を持ち合わせていなくても、その先人達が数学的思考力を用いて製作したツール(方法論)を用いることが可能なのですでにその能力を備えているのと同じ状態です。
唯一必要とするならば、
●自分の資金量から「損切り額」を算出する資金管理能力に必要な数学的思考力
くらいでしょうか。
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FXで勝つ人と負ける人の違いはどこにあるのか?
「数学的思考力」自体ツールで持ち合わせているとしたら、「勝ちトレーダー」には何が必要なのでしょうか?
以前の記事でも取り上げましたが、「損小利大」的なリスク管理や「損益・利益の限界値」を定めたトレーディングルールなど、「精神面(メンタル)」的な要素が必要である事があげられます。
そこで今回は「勝つ人」に注目してネット上にあるインタビュー記事などの検証や、私が実際のトレードで感じた必要なメンタル要素を8項目でまとめてみます。
FXで勝つ人の必要メンタル要素8項目
① 細かい利益でも、トレードを繰り返して、利益を積み重ねればいいと思うこと。
② 値動きを見ていられない時は、できる限り、ポジションは決済するようにする。
③ 損している以上の利益を、他のトレードで出せばよいと思うこと。
⇒退場しないで、自分のトレードを見直しながら続けていれば、利益は出せるようになる。
④ 100%ではなく、80%くらい戻ったところに指値を入れる。
⇒多くの人が「ここまで戻るだろう」と思ったところまでは、なかなか戻らないもの。
「頭と尻尾はくれてやれ」っていう相場格言があるけれど、全くその通り。
⑤ 潮の満ち引きを見て 「ここだ!」と確信できるまでは動かないことが大切。
⑥ 確信持てなければ動かない。トレードスタイルを崩す事になってロジックが崩壊してしまうので。
⑦ FXで勝てない人の共通点はお金にとらわれ過ぎな人が多い。こだわりをなくしてFXを純粋な数字のゲームだと考えたほうが 成果は高くなる。
⑧ 経済指標後の動きの予測をすることが第一。
⇒少々の損や利益に惑わされず、じっと辛抱して利を伸ばすようにする。
筆者考察
要点をまとめてみると「精神面」というよりも、私はしっかりとした「ルール」を定めてトレードを行っています。
自分が勝つルールを定め、そのルールと合致するまで、またはルールに基づいてトレードを行うんですね。
トレードで利益が出なかった時も、早々に引き上げて次の機会をジッと待ち続ける。
そうした自分に課したルールを厳守する、ルールを破らない・逸脱しないという自分のスタイルが必要です。
そうすることで相場の動きに伴うメンタルの振れ幅が小さくなり、自分のルールに従うことで安心感が得られます。
そうしたルール作りの必要性は、FXをある程度経験している人でしたら分かっていますよね。
それならばどうしてFXの世界は、『9割の人が退場』してしまうのでしょう?
一番多いのは、同じミスを繰り返して損が増加し、損が利益プラス資金量を上回ってしまうからです。
同じミスを繰り返さない、ゆとりある心になる方法
例えば誰もが経験している事として、『受験勉強』を思い出してみましょう。
参考書で問題を解いた後、間違えた問題に対して「何故間違えたか」「間違えない為にどう対処するべきか」を考え、対応したはず。
もしあなたが働いているならば、『新入社員の頃』を思い出してください。
ミスを起こした時には、再びミスしない様にノートの記録を付けたり、チェックリストを用いて提出前に確認を実施したはず。
更に会社でミスが大きくなった場合には、そのミスの発生原因と今後の防止対処法を書いた「始末書」を書かされましたよね。
こうした「検証」は当然FXでも有効です。
「決済までの経緯」
「最終結果(損切りor利益確定)」・・・etc
このようにその時に分かる項目をすべて記録しておき、「失敗したトレード」「成功したトレード」を区別します。
人は忘れてしまう動物ですから、頭の中で「記憶」しても忘れてしまいます。
中途半端な「記憶」ではなく、「記録」に残す事で危険を察知して回避する可能性は高くなります。
または「運が悪かった」「突発的な経済ニュースに襲われた」など、失敗した理由を為替市場の流れなどに求める事は簡単です。
「それはそれ」として、自分に原因が無かったのか常に過去の履歴と照らし合わせて「見直し」する事も大切ですね。
私が実際に行っている「記録」の一例をあげてみます。
例はあくまでもサンプルであり、利益を確約するものでありませんが、なんとなくイメージは掴んでいただけるかと思います。
② 「トレードの際のチェックリスト」
③ 「なぜトレードを開始したのか?(トレードを開始した理由)」
④ 「なぜ決済をしたのか?(決済までの経緯)」
⑤ 「最終結果(損切りor利益確定)」
このように、開始時のチェックリストとチャート画面、決済時の理由とチャート画面、そしてその時の結果値を記録しています。
最初はより細かい項目を記録しておき、慣れてきたら記録項目を見直して取捨選択を行うと良いでしょう。
さらには、ネットや雑誌等周りにある様々なテクニック・情報もデモトレードで記録検証することをおすすめします。
例えば、土日をまたぐポジションのリスク。
以下のページで多くのトレーダーにあてはまる知っておくべき知識をまとめましたが、分かる・知っているレベルに留めず、できる・やっているという自分のトレードルールにするきっかけにしてくださいね。
・FXは土日も取引できる?トレード可能な時間帯を各社で比較!
FXで勝つ人のメンタルを身につけるための動画
ご紹介する動画はメンタル的な項目に重点をおいた動画をご紹介します。
キーワードは「シンプルに。」ですね。
「FXで95%の負ける人が行っている事!」
「FXで勝つのに鋼のメンタルは要らない 。」
まとめ
今回の内容をまとめてみると、
・自分のトレーディングルールを構築する
・トレードの履歴を記録し、適宜見直しを進めながら「損切りしたトレード」「利益が出たトレード」をパターン化する
この3項目を重視し、自分の資金を守りながらFXを継続させましょう。
人にはそれぞれ成長度合いに相違があります。
なるべく長くFXを継続させ、多くの記録を取りルールを適宜に見直す。
こうする事で確実に利益を出すことができるようになっていきますよ。
P.S.
私が『数学的思考力が決して絶対的な物ではない』とお伝えしたことについて、有名なたとえ話で「ラプラスの魔」または「ラプラスの悪魔」と呼ばれるものがあります。
ピエール=シモン・ラプラスという数学者が著書「確率の解析的理論」(1812年)で提唱しています。
この「悪魔」は「見た物の1秒先を知る事が出来る」能力があるんですね。
「未来は現在の状態によって既に決まっている」場合、この悪魔は「1秒先を知る事」が可能ですから、先の条件「未来は現在・・・」と物理法則によって「更に1秒先を予測する事」が可能です。
この様に高度な数学的見地があり、そしてそれを駆使できる能力があれば、かなり正確に未来予測が可能になる筈です。
しかし、この理論は後世に登場した「不確定性原理」によって否定されています。
すなわち、数学的に「数学理論では、未来予測する事は出来ない」事を証明していますね。